今回は、肉の旨味を活用した炒飯をご紹介します。
鶏皮を炒め抽出した鶏脂を鍋にしき炒飯を炒め、煮豚に味をつけたタレと、鶏がらスープを仕上げに垂らすことで肉の旨味を加えます。
こういった地味に手の込んだ作り方は、プロの調理動画や本格的なレシピで見かけることが多いです。そのため”ハイレベルな炒飯”と、言えないこともないと思います。
しかし、
「少し肉の旨味を加わっただけで、違いが分かるほど味が変化するのか?」
と疑問でもあったため、検証してみることにします。
目次
1. 肉の旨みの準備
今回加える肉の旨みの要素は
・鶏脂
・煮豚の角切り
・煮豚のタレ
・鶏ガラスープ
の4つです。
これらを炒飯に加えるために、それぞれを作っておく必要があります。手が込んでいるといえばそうですが、少し面倒です。
が、この手間により味がレベルアップし、それが明確に感じられるのであれば、やってみる価値はありそうです。
上記4つの肉の旨み要素の作り方は、これまでの記事にてご紹介しています。
・鶏脂の抽出の仕方
→鶏油で炒める炒飯はちゃんとうまいのか?
・煮豚の角切り・煮豚のタレのつくり方
(長時間煮込み煮豚を作った場合)
→「二郎系チャーハン」
(低温調理で煮豚を作った場合)
→「炊飯器でしっとり煮豚炒飯」
・鶏ガラスープの取り方
→「ラーメン炒飯」
です。
「鶏脂、煮豚、鶏ガラスープはイメージ出来るけど、煮豚に味付けしただけのタレに、肉の旨みが移っているの?」
と思われるかもしれませんが、このタレを味見してみると肉の味がしますし、冷やしてみることでも実感出来ると思います。肉の成分がタレに染み出しており、プルッとしたジェル状になったり、上澄みに脂が浮いてきたりします。
タレにつけて豚肉を加熱していたので、要は豚のスープを煮出していたのと同じ状況のため、タレに肉の旨みは染み込んでいるというわけです。
鶏脂の抽出に関しては、リンク先の記事にも書いていますが、水で茹でる方法と、直接炒める方法の2つがあります。それぞれいい点、悪い点がありますので、目的ごとに使い分けてください。
「茹でて鶏油を取る方法」
長所
・水の沸点は100度であるため高温になりすぎず、香りが飛びにくく、また油の酸化が進みにくい
短所
・鶏脂のみを使いたい場合、冷やし、浮いてきた上澄みだけをすくって使うという手間がかかる
「直接炒める方法」
長所
・短時間で、茹でるより多くとれる
短所
・油が跳ね、また焦げたりしないようある程度見張っていなければいけない
2. 「肉の旨み炒飯」レシピ
準備に時間がすごくかかりますが、一度作ってしまえばしばらく冷凍なり、瓶に移すなりして作り置きができます。
↑写真はキャノーラ油がなぜか写っていますが(え、キャノーラで作ったっけ??)、鶏脂に差し替えでお願いします。(あれ??)
—-調理手順—-
①塩:1.3g、白コショウ:0.2gを計量し、卵:1個を軽く溶き、ご飯:0.5合を皿に広げておき、煮豚のタレ:小さじ1・鶏ガラスープ:小さじ1準備し、長ネギの一番外側に皮?を一枚はがして中の部分をみじん切りにして、ごま油:小さじ1/2を垂らして揉み込んでおく
②強火で鍋を空焼きし(中華鍋の場合。普通の鍋であれば空焼きの必要はないです)、煙が軽くでてきたら鶏脂:小さじ4を入れ馴染ませる
③軽く油を加熱してから、溶き卵を油の溜まったところに一気に注ぐ
④お玉でかくように混ぜ卵全体を半熟にしたら、すぐにご飯を投入する
⑤半熟卵にご飯をお玉の背を押し付ける様にして、米粒を卵でコーティングする
⑥お玉の背で軽く叩くようにご飯の塊をほぐしていく
⑦ご飯全体がほぐれ、卵が固まるまでしっかり炒める(あとでタレ、スープをかけるので、普段より多少しっかり目に炒め乾燥させておく)
↑やりすぎて鍋にちょっとこびりついてます。ミスりました。
⑧塩:1.3gと白コショウ:0.2gをまんべんなく振りかける
⑨少し混ぜ、煮豚のタレ:小さじ1を炒飯にかける
⑩角切りにした煮豚、ごま油あえたみじん切りの長ネギを炒飯の上に投入する
⑪軽く混ぜ、鶏ガラスープ:小さじ1を炒飯に注ぐ
⑫30秒くらい炒めたら火を止め皿に盛る
3. 感想
・煮豚のタレに染み込んだ肉の旨みはよく分からなかった。そもそも煮豚そのものを加えたので、味の変化を感じられるわけがないことに気が付いた。(凡ミス)
煮豚を具として使う場合、タレも使うことで旨みは少し追加されているだろうとは思うが、煮豚を炒飯に加えずに煮豚のタレだけを加えるシチュエーションが不自然にも思う。
ただ、たまたま煮豚のタレだけが手元にあった場合、肉の旨みを加える点で有効だし、肉っぽい香りが立つため、使うことによる変化は感じられると予想される。が、結局たしかめられなかった…….
・煮豚のとそのタレの甘さ(恐らくみりん)をほのかに感じた。
・鶏脂のまとわりつくようなコッテリさがあった
・炒飯全体に旨みはかなりあるように感じ、またコクも素晴らしい
・鶏ガラスープを加えることの影響は、若干鶏ガラスープが香るのと、水分を加えることで米粒に水分が復活すること、また全体的に香りがやわらかくなった気がする
・煮豚の量をもう少し減らしたほうがバランスがいい気がする。肉の主張が強く、メインが炒飯っぽくない
4.何が言いたかったか
「肉の旨みをアップ出来るか」を知りたかったのですが、結果、煮豚が肉そのもので強烈な旨みであったため、煮豚のタレ、鶏ガラスープの旨みはよく分かりませんでした。
ただ、醤油の代わりに煮豚のタレを加えたりすれば旨みが加わるのは確実ではあるので、みりんの甘さやらが多少ついても良いのであれば、炒飯には煮豚のタレを加えた方が旨みはアップし、炒飯がレベルアップするとは言えそうです。
つまり!鶏脂、煮豚、煮豚のタレ、鶏ガラスープをいれるのはそりゃ美味しくなるけど、肉そのものをいれちゃうと、どれくらい美味しさが変わったかはあまり分かんない、ということです。
曖昧で作る前から分かっていた結論となってしまいましたが、かなりこだわるんならタレやスープを加えた方が良さそうかなと思した。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
本記事で紹介した記事:
鶏油で炒める炒飯はちゃんとうまいのか?
「二郎系チャーハン」
「炊飯器でしっとり煮豚炒飯」
「ラーメン炒飯」
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