家庭用コンロで中華鍋を使いこなす2つのコツ|サーモセンサーで検証

家庭のコンロで、チャーハンを高温で炒めるコツをご紹介します。

中華鍋の温度をサーモセンサーで測ることで、家のコンロで中華鍋を使いこなすポイントを2つ見つけたのでご紹介していきます。


1. 高温調理の2つのポイント

家庭のコンロで、高温で炒めるポイントは以下の2つです。

安全装置が働いたら(Siセンサーがピッと鳴ったら)、すぐに油をいれる

油をしいたら鍋を動かさない

「どゆこと?」という感じだと思うので、1つずつ解説していきます。

2. 安全装置が働いたらすぐに油をいれる

業務用コンロで作られたお店の炒飯と、家庭用コンロで作る炒飯の大きな違いは、業務用コンロが家庭用に比べ高温を出せる点ではなく、高温を維持できる点にあります。

炒め始める前の鍋の温度は、お店も家庭もあまり違いはありません。

家庭用のコンロは業務用に比べ圧倒的に火力が弱いため、食材を入れると鍋の温度が大きく下がってしまいます。この問題が、家庭用コンロではお店のような中華を作るのが難しい一つの原因です。

また一般的な家庭用のコンロでは、鍋が250℃程度になると安全装置(Siセンサー)が作動し、一時的に火力が抑えられます。

(揚げ物モードを使った場合は、最大温度を290℃になります)

以上をまとめると、

① 家庭用コンロでは食材を炒め始めると高温を維持できず
② また空焼きの段階でも、安全装置により250℃までしか鍋を加熱しておくことができない

という2つのネックがあります。

この2つに対して、

① 食材を炒め始める前にできるだけ高温にするため
② 安全装置が250℃を検知した時点が最高温度なので、その時点ですぐに調理を始める

ようにする必要があります。

すると次に、安全装置が何回目に作動した直後が一番鍋が温まっているのかが疑問になります。

・鍋を火にかけて、1回目の250℃を検知したときが一番温まっているのか?
・それとも1回目に250℃を検知し、安全装置が作動して弱火となり鍋の温度が徐々に下がり、また強火に戻って2回目に250℃を検知したときが一番温まっているのか?

サーモセンサーで調べたところ、鍋の温度が一番高温なのは、安全装置(Siセンサー)が1回目に作動したときです。

これは、鍋の中心と、火があたっている鍋側面の温度差が一番大きいタイミングが、安全装置が1回目に働いた時であるからだと思われます。

MLX90640というセンサーでも、安全装置(Siセンサー)が1回目に働くときより2回目の方が鍋の全体温度が低いことが確認できます。

※中華鍋の空焼きの様子

※最も濃い青が150℃以下、最も濃い赤が300℃以上を表している。

このように、空焼きで安全装置が1回目に作動したとき(Siセンサーがピッと鳴ったとき)が、最も高温状態です。

そのタイミングで油を入れると高温の状態から調理を開始できます。

3. 油をしいたら鍋を動かさない

安全装置が作動したらすぐに油を入れるべき、というのが1つ目のコツでした。

2つ目のコツは、油を全体に広げたら、あまり鍋を動かさずSiセンサーが再び作動するのを待つということです。

鍋を動かさない方が良い理由は、油が鍋底にたまる位置と、Siセンサーが鍋に触れている位置が一緒になり、油がしっかり温まり切った段階で安全装置が作動するためです。

(本格的な中華の調理では、空焼きの後、鍋に大量の油を入れてすぐ戻す「油返し」を行いますが、ここではその手順を省略してます)

油を加熱していくと、徐々に白い煙が立ってきます。
私の家のコンロ(2.4kW。揚げ物モードがない)でも、300℃弱まで鍋を温めることができます。

油が温まりSiセンサーが再び作動したら、すぐに卵を炒め、次にご飯、次に塩コショウ、…と食材を炒め調理を進めていきます。

しっかり過熱した油に卵を入れると、卵を揚げている状態となり、ブクブク膨れながら油を吸います。

卵を揚げるように炒めると、だし巻き卵などと全くは違った香ばしい風味になります。

その風味で炒飯の仕上げりがかなり変わるので、油に卵を入れるときの温度はかなり重要です。

4. レシピ

以上の2つのポイントを踏また炒飯レシピをご紹介します!

食材 1人前ご飯:茶碗1膳くらい
卵:1個
サラダ油:小さじ4
ごま油:小さじ1/2
塩:1.0gくらい
ネギ:好きな量
肉:好きな量

手順

① 中華鍋を強火(MAX状態)にかけ空焼きをして、安全装置がピッと鳴るまで加熱する

② ピッと鳴ったらすぐに油を広げ、広げきったら鍋を動かさず再び安全装置がピっと鳴るのを待つ

③ 再びピッとなったら、溶き卵を油がたまってる鍋底に注ぎ、油を吸わせる(以降、鍋はなるべく火から離さないように調理する)

④ 軽く混ぜ卵全体が半熟になったら、卵の上にご飯をのせ、お玉の背でご飯を卵に押し付ける

⑤ ご飯と卵を絡ませながら、お玉の背でご飯のだまを叩いてほぐしていく

⑥ 卵の生っぽさがなくなったら、肉を混ぜる

⑦ 塩を全体に振りかけ、味のむらができないようによく混ぜる

⑧ ネギを入れ15秒程度炒め、ごま油を入れたら火を止める

⑨ 軽く混ぜ全体にごま油の香りを付けたら皿に盛る

⑩ 完成!!

このように、中華鍋をできるだけ高温に維持することを意識すれば、普段とは少し違った炒飯を作れると思います!


以上です。
最後まで読んで下さりありがとうございました!!


【関連記事】
「広東鍋を買ってみた感想」中華鍋の比較
「サーモセンサーで中華鍋の温度を測ってみる」MLX90640とesp32でブラウザに表示」

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