「豚足煮干しスープ炒飯」ラーメンスープ作りも

今回ご紹介する炒飯は、豚足と煮干しをメインにしたラーメンスープを炒飯にかけたものです。

「パラパラ炒飯の作り方を知りたい!」
という方はあまり参考にならないと思います。

ただ、
「一般家庭でも作れるラーメンスープのレシピを知りたい!」
という方にとっては役に立つ記事となると思われます。

「お店で食べるのも良いけど、オリジナルラーメンを作ってみるのも楽しそうだなぁ。」
とか思ってネットでラーメンの自作レシピを検索すると、普通家にないようなでかさの寸胴鍋に、売っているところを見かけたことのない豚の背油やモミジという鶏の足を大量に使ったレシピがヒットしたりします。

また、逆にとてもお手軽で、インスタントラーメンにちょい足しした自作ラーメンや、創味シャンタンやウェイパーのスープをそのまま使ったレシピなどもヒットします。

どちらも当然悪いということはないですが、私としてはもう少し一般家庭向きで、もう少し本格的なレシピを知りたかったのです。しかし中々そういうレシピを見かけない気がします。

なぜそういった中間的なレシピが存在しないのか、想像ですが、レシピを投稿されているのは2パターンの方がいるからだと思います。1つのパターンは、手軽なもので満足されている多様性を求める方。もう一方は、専門性を求めラーメンスープを極めるため試行錯誤し、ある程度完成した段階でそのレシピをネットに載せている方ではないでしょうか。

この2パターンに別れやすい何かがあるために、中間的なレシピが少ないのだと思います。
そしてかく言う私は、その中間くらいに位置するのかなと思っています。

つまり、家庭にあるものと、スーパーに売ってるものでギリ作れる、まあまあ本格ラーメンスープをご紹介いたします。前置きが長くなりましたが、これからラーメンを初めてみようかな!という方にの役に立ちそうなコツを書けたらなと思います

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目次

 

まず最初に、本レシピは麺とタレの作り方は書いていません。が、実際にラーメンの麺を入れて食べてもそこそこの美味しさではありました。なのでラーメンスープを作りたい方にとって無駄な知識となることもないはずです。タレとは、豚骨などで取ったダシに味付けするための醤油タレとか、塩タレとかものですが(豚骨スープ+醤油タレ=豚骨醤油ラーメン。みたいな感じです。)、これらは塩、みりん、うま味調味料など、比較的特別なものを使用しません。タレの作り方はより本格的なレシピのものをパクっていいと思われます。今回は適量の塩を溶かし味付けします。

また、本レシピではグロテスクな写真があります。そういったものが苦手な方はご覧にならないことをおすすめします。特に豚足の処理あたりは一気にスクロールで飛ばしましょう。
具体的なレシピ、必要な具材などはレシピの章に書いています。



実際にラーメンスープを作って感じた”仕上がりを左右すること”

タイトルの通り、私がネットやらのレシピを色々試し、
「これはやった方が美味しく出来るな。」
と感じた

上記5つの工程をご紹介します。

1-1. 肉・骨の臭みを取る

これが結構面倒です。時間がかかったり、それなりの力が必要であったり、大きめの鍋が必要であったりと障壁が多いです。更には沢山ある下処理の工程が、どれだけ仕上がりの美味しさに影響しているのか分かりにくいです。

が、私の経験上時間に制約がないのであれば、丁寧にやるにこしたことはないと思います。アク取り以外面倒だなぁと思ってやらなかったことがあるのですが、仕上がりに雑味(苦味など)を感じました。やればやるだけ甘味や旨味がひき立つことは確かであると思います。

それでは具体的にどう「肉・骨の臭み」を取るのかというと、
⑴豚足に切れ目をいれ(出来れば2つに割く)、水に1時間浸けて血抜きをする
⑵40分ほど下茹でする
⑶水で洗い、血合いなどのアクの原因を手で取る
⑷水に豚足を浸し、適宜アクを取りながら1時間半弱火で煮込む
⑸臭み取りにコショウをいれて、再び2時間煮込む(圧力鍋でやりました)
⑹柔らかくなった豚足を取り出し、包丁で切ったり、棒などで砕き、更に1時間半煮込む(これも圧力鍋の時間)
⑺蓋をあけ、臭み取りにネギを加え煮込む

という流れです。これくらい手間をかければほとんど臭みは消えるはずです。煮込み時間は臭みに関係ないので、「こんな長時間暇じゃねえよ・・・」という方も安心して下さい。煮込むほど濃厚にはなりますが、普通の鍋で自分が満足する味になったら火を止めればいいのです。煮込み時間は自分次第です。

また、「こんな7工程も臭み取りしてられっか」という方は、「⑷適宜アクを取る」ということを徹底すると良いと思います。⑴⑵⑶の工程は無視して、⑸⑺は家にあれば、⑹は濃厚にしたければという感じです。とにかくアクがほとんど浮いてこなくなるまですくい続けることに徹底すれば、結構効果はありますよ。

鶏でも豚でも大まかな流れは同じですが、鶏ガラスープを作る場合は、豚のアクの量に比べからり少ないので、豚ほど下茹で時間は必要なく、1分くらいで大丈夫です。

(ちなみにアクとは、血などの本来不要なたんぱく質等が高温で固まったものらしいです)
それでは各行程について具体的に書いてみます。
(以下、「ラーメン炒飯」鶏ガラからちゃんとスープを作るの内容とかぶる部分がありますがご了承ください。)

⑴豚足に切れ目をいれ(出来れば2つに割く)、水に1時間浸けて血抜きをする
血と水の浸透圧の関係より、豚足から血が水に流出していきます。切れ目(出来れば2つに割く)をいれる意味は、火が通りやすくなる、ダシを取りやすくするといった意味もありますが、なるべく血が抜けやすくするといった意味もあります。

包丁で豚足を縦に2つに割る、と書いているレシピを見かけますが、私の力(テクニック?)では切れ目を入れることで精一杯でしたので、のちに煮込んで柔らかくなったあとに豚足を小さく分割します。
豚足の場合あまり血は出てきませんが、鶏ガラとかだと分かりやすく浸けた水がピンク色になります。
30分経ったら水を捨て、新しい水にもう30分浸けるとより良いです。
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↑両面に切れ目を入れておく

⑵40分ほど下茹でする
沸騰したたっぷりのお湯に豚足をいれます。するとどんどんアクがでてきます。この茹汁は捨てるので、アクを取る必要あるのか?と思うのですが、私の見たいくつかのレシピではどうせ捨てるゆで汁でもアクは取ってました。とりあえず私もアクはすくい取っていますが、丁寧にやる必要はないかと思います。(肉にアクの成分がくっついたりするんでしょうかね?)
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↑のように、アクが出てくるので一応すくい取る

⑶水で洗い、血合いなどのアクの原因を手で取る
下茹でした豚足水で洗います。鶏ガラの場合だと内臓などが黒くこびりついるのですが、豚足はあまりそういった汚れがないので、軽く洗う程度で良いと思います
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⑷水に豚足を浸し、適宜アクを取りながら1時間半弱火で煮込む
水から茹でるとよりエキスが染み出しやすいようです。また、ぼこぼこと沸騰させてダシを取るとスープがより不透明になり、水面がゆらゆらとしてるくらいの火力でダシを取ると澄んだスープが出来るそうです。
この段階でも少しアクは出てくると思いますので、しっかりとりましょう。

(この段階で昆布、椎茸をすでに水に浸しおいたものと混ぜます。詳しくはレシピで。)
アクは放置すると水に溶けてしまうという厄介な性質があるため、まとめて取ろうとせずこまめにすくい取りましょう。
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⑸臭み取りにコショウをいれて、再び2時間煮込む
私はホール(粉にしていない)の黒コショウのを5粒ほど入れました。コショウには肉や魚の消臭する効果があるためです。ホールではなく粉末でも消臭効果がありますのでどっちでもいいと思います。正直どれくらい消臭効果があるのか分かりませんが、有名な料理人がやっていたので信じて真似してます。

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ここで言う2時間煮込むというのは、圧力鍋を使用した時間です。普通の鍋で同じくらいの柔らかさまで煮込むにはもう少し時間がかかりますが、目的は豚足を切ったり砕いたり出来る柔らかさにすることなので、様子を見ながらで結構です。

圧力鍋のメリットは時短です。なので、普通の鍋だからと言って美味しく出来ないという訳ではありません。時間がかかって面倒なだけ(?)です。(以前私は「家系チャーハン」 スープに炒飯をひたしてみるにて豚骨と鶏ガラのスープを作ったのですが、レシピの写真を見て頂けると分かる通り、小さな鍋になみなみの水を沸かして無理くり豚骨を茹でたり、結局鶏ガラと豚骨と合わせると鍋の容量が足りなくなり若干容量の大きな中華鍋に移したりと、試行錯誤していました。が、小さい鍋でも、別々で茹でたり、時間をかけたり、根気よく作ればそれなりになります。ですのでみなさんも、すでに家にある器具で妥協しながらラーメンスープを作ってみても、感情論ではありますがきっと楽しいと思いますよ。)

⑹柔らかくなった豚足を取り出し、包丁で切ったり、棒などで砕き、更に1時間半煮込む
この1時間半というのも圧力鍋での調理時間です。が、あまり忠実ではなくていいです。味見をしながら満足のいく味になるまで煮込み時間を延ばしていけばOKです

豚足を切ったり砕いたりするのは、豚骨の中の黒っぽい髄の部分をスープに溶かすことが主な目的です。これを溶かすことで、深いコクがつくように感じます。

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↑柔らかい
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↑潰しておく

⑺蓋をあけ、臭み取りにネギを加え煮込む
ネギには臭みを消す効果があります。仕上げの20分前くらいの段階でネギを加えて茹でます。
最初から一緒に茹でる場合もあり、また私も以前はそうしていたのですが、どうやら茹ですぎると変な味がでてきてしまい、スープに悪影響があるらしいので、ラスト20分くらい一緒に茹でます
(にんにく、煮干し等もこの仕上げ段階で加えていきます。)

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1-2. 時間をかけてダシをとる

今回時間をかけて取るべきダシは、乾燥昆布干し椎茸です。
面倒な工程ですが、これは放置するだけでいいので割と楽ではあります。

椎茸も昆布も水(加熱は必要ない)に一晩つけておくとよくダシが取れるらしいです。(今回私は時間がなかったため、4時間ほど水に浸けました)

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また、昆布をいれたまま沸騰させてしまうとえぐみが出てしましますが、沸騰するまでの間は時間をかけてゆっくりと温度を上げるとこれまた良くダシが取れるそうです。

よって、豚足を水から煮込むタイミングで一緒に火にかけ始めるのがベストでしょう。ただ、豚足の下処理は別鍋でするか、または昆布と椎茸を別の容器に一晩つけておく必要があります。
とかここまで言っておいてなんですが、面倒であれば昆布も椎茸も水に浸けておかなくても大丈夫です。ですが、昆布や椎茸、鰹節、煮干しなどからとれる大量の旨みを含んだ出汁はあった方がいいです。この出汁をラーメンに使うか使わないかで、旨みの量が大きく変わますし、ただうま味調味料をいれるだけでつかない風味もまとわせることが出来ます。

最悪一晩はつけなくてもいいので、昆布、椎茸、鰹節、煮干しなどの出汁は使うべきでしょう。
今回は煮干しをスープの軸にしましたが、煮干しは逆に長く煮ると美味しくありません。沸騰したスープに2分程度いれ、すぐにざるでとキッチンペーパーで濾します。

1-3. スープは乳化させる

スープは乳化させて、乳化していない油は取り除くとくどさを感じにくいです。

「そもそも乳化って?」

と思われた方もいるかと思いますので、簡単にご説明します。乳化というのは、本来混ざり合わないはずの油と水が混ざり合うことです。よく例として挙げられるのは、マヨネーズと牛乳。どちらも水と油が混ざりあっておた食材で、逆に言うと混ざり合っていない状態では食えたもんじゃないはずです。乳化していない油単体を飲むのは厳しいはずです。ですが、乳化した状態だとくどさが和らぐという特徴があり、それどころか油のコクや滑らかさが美味しく感じます。

また、乳化には乳化剤という油と水をつなぐものも必要となります。つまり、油、水、乳化剤の3つがある条件でそろうと、油と水が混ざるのです

今回のラーメンスープの乳化は、豚足の油、茹でている水が、豚足のゼラチンが乳化剤として働き、乳化します。

(ちなみに・・・豚足のゼラチンとは、豚足の皮や骨に含まれるコラーゲンが熱により分解されてゼラチンが出来たという意味です。ゼラチンはゼリーなどを作る際、温めて液体に溶かし、低温でゲル化させるというイメージが強いですが、親水基、親油基の両方を持つ乳化剤でもあります。)
乳化とは油と水を無理くり混ぜている状態であるため、しばらく放置すると分離してしまう場合があります。しかし、混ざった液体の粘性が強いと油と水が分離するための移動がしにくく、乳化した状態が続きやすくなります。

豚足を煮込んだスープには大量のゼラチンが含まれています。そのため、しばらくスープを放置しておくとゼラチンの温度が下がり、ゲル化します。すると粘性はとても高い状態のため、乳化が解け分離するということは起きにくくなります。
それのことが良くわかるのが下の動画です。
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(なんだかダウンロードとか面倒なので、こちらの写真でも分かりやすいです↓)

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少し脱線しましたが、先ほど書きました”スープは乳化させて、乳化していない油は取り除くとくどさを感じにくい”ということに関しまして、イメージして頂けましたでしょうか。乳化していない油を取り除く必要があるわけではありませんが、取り除くとより口当たりがよく、美味しく食べられるということです。

乳化していない油を取り除く方法としては、浮いている油をお玉などですくうか、手間はかかりますがより確実に取り除くには、放置などにより徐々に冷やし、上澄みに白く固まった油を取り除くという方法です。
(この脂は美味しくなくない、むしろ美味しいので、何か炒め物をする際に、特に炒飯の炒め油に使うと美味しく活用できます。)

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今回は香味油を少々スープに浮かべる予定なので、乳化していな油ラードは取り除いておきます。

1-4. 野菜は適量を茹でる

ここでいう野菜は、今回のレシピのにんにくと長ネギにあたります。
ラーメンのスープに野菜が重要であるということは色々なレシピ、記事にて見かけます。私も確かにそうだと思います。野菜の甘みや香りは、仕上がりに大きく影響しています。

例えば、生姜やにんにくをいれると、香りと味にパンチがでるといった影響です。生姜とにんにくは少量でもその存在感を発揮します

また他の野菜の例では、にんじんやキャベツ、玉ねぎがよくラーメンのスープに活用されます。これらの野菜を仕上げに加え、20分程度茹でてやることで、香り、味を引き出します。(長ネギ、玉ねぎ、にんにくは肉・骨の臭みを消す役割も担っていますが)

しかし!
野菜をいれると美味しくなるからといって、とりあえず加えればいいというものではありません。当然適量というものがあります

私は以前、朝9時から夕方17時までの8時間もの間、家で豚骨を煮込んでいました。とろみのついた乳白色の豚骨スープが出来上がっており、「後は野菜を入れて仕上げ」という段階にまで来ました。
野菜を入れるとラーメンが美味くなると、知識、経験からも知っていた私は、冷蔵庫に余っていたニンジンのへた付近、玉ねぎ1/4コ、キャベツ1/8玉、生姜スライス2枚、にんにく1かけをつぶしたものをスープに投入しました。(スープは1.5Lくらい)

そして待つこと20分。そろそろかなと思いスープを味見すると、長崎ちゃんぽんのような味に・・・!
美味しいには美味しいのですが、濃厚豚骨ラーメンを作りたかった私にとっては大変ショックな出来事でした。野菜を入れる前まではコテコテの豚骨スープを期待させる仕上がりであり、野菜の影響の強さを実感しました。(ちゃんぽんとか、ポトフとかを連想させる味になりました)

という私の個人的エピソードですが、野菜は適量がいい、ということです。
適量ってどんくらいだよ、と思われると思いますが、1~3人前程度を作る本レシピのような感じであれば、野菜それぞれ10g以下で十分だと思います。

細かい調整が難しそうであれば、野菜を大きめに切ったり、ざるを使ったり、仕上げのタイミングを早めるなどして、野菜の主張が強くなりすぎないうちに完成させてしまうのも手だと思います。
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1-5. 香味油

「ラーメン」とウィキペディアで調べると出てきますが、ラーメンは出汁、タレ、香味油の3要素で構成されるスープ料理の側面も大きいらしいです。
今回ご紹介するレシピではタレを作らないのですが(煮豚の醤油タレを利用した例「ラーメン炒飯」鶏ガラからちゃんとスープを作る)、香味油という要素はいれてみようと思います。先ほど乳化してない油は取り除いた方が良いといいましたが、この油はネギ油と言って、臭みを抑え、かつネギを香をつけたものです。確かにくどくはなりますが、この香味油を少量加えることで、香り、鶏脂の風味をプラスします。

以前何度か鶏油の取り方についてご紹介しましたが、今回は改めてシンプルに書きたいと思います。

具体的な工程は、
⑴鶏皮と長ネギを鍋にいれる
⑵弱火でじっくり炒める
⑶焼く面を変えながら20~30分炒め、鶏脂を抽出する

という感じです。簡単ですね。ただ炒めるだけです。ネギが焦げないようにだけ注意すればOKです。

2.具と炒飯の工夫

さて、ここまでで結構な分量となってしまったので、この章は手短にいきたいところです。この章はスープ自体には影響していなので、読み飛ばして頂いても問題ありません。

今回スープに加えた具は主に、煮豚、海苔、ネギの3つです。
海苔は既製品を使い、ネギは長ネギの白い部分をレシピの写真くらいに細かくカットしました。輪切りでも良かったのですが、炒飯の米粒の大きさとのバランスを考え、小さめにしました。
煮豚の作り方は、少々手間ですが炊飯器も使って低温調理をします。

具体的な工程は、
⑴醤油ブラックペッパー、長ネギ、みりんを煮切り合わせておきタレを作る
⑵タレと豚肉を袋にいれ、袋の中の空気を抜く
⑶鍋で65度くらいに水と茶碗を温めておき、保温状態にした炊飯器に注ぐ
⑷袋を縛って炊飯器に水を沈め、茶碗で袋が浮かんでこないように蓋をする
⑸炊飯器の蓋をして、保温状態で4時間放置する
(肉の大きさによって火が通るまでの時間が変わります)
です。時間はかなりかかりますが、手間はあまりないかと思います。

低温調理することのメリットは、「塩漬けもも肉と九条ネギ盛り炒飯」にて書きましたが、ざっくりまとめると、肉のタンパク質を必要以上に変成させず、しっとりと歯ごたえと水分がしっかりした肉に仕上げることが出来ます。

こんな感じで煮豚、海苔、ネギを具とします。

3. 「豚足煮干スープ炒飯」レシピ

 

ラーメンスープの材料

豚足:1本
乾燥昆布:1.5L分くらい
煮干:1.5L分くらい
干し椎茸:写真くらい
黒コショウ(ホール):5粒 
(5粒くらいかなという量の粉でもOKです)
長ネギ:10cm
にんにく:1片
水:適量

—-ラーメンスープの調理手順—-
①乾燥した昆布の表面を濡らしたキッチンペーパーで軽くふき、汚れを落とす
(一応拭いた方が良いようですが、ふき取りすぎるとうま味成分も捨ててしまうことになるてめ、軽くで良いそうです。)
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②水4Lくらいに昆布と干しシイタケをつけておき、1晩放置する

③豚足に切れ目をいれ(出来れば2つに割く)、水に1時間浸けて(別の鍋)血抜きをする

④沸騰したお湯に豚足をいれ、たまにアクを取りながら40分ほど下茹でする

⑤ゆで汁を捨て、豚足を水で洗い、血合いなどのアクの原因(黒く汚れた部分。豚足にはあまりないので気にしなくてもOK)を手で取る

⑥昆布、椎茸を浸けておいた水に豚足を浸し、適宜アクを取りながら1時間半弱火で煮込む

⑦沸騰直前に昆布、椎茸を取り出す
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⑧臭み取りにコショウ5粒をいれて、圧力鍋で高圧にして2時間煮込む
(圧力鍋で煮込まない場合は、茹でながら骨を砕けそうな柔らかさになるまで煮込む)
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⑨柔らかくなった豚足を取り出し、包丁で切ったり、棒などで骨を砕き、更に1時間半高圧で煮込む
(圧力鍋で煮こまない場合は、満足いく味になるまでにこんで、という時間煮込めばいいと思います)
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⑩蓋をあけ、長ネギ、にんにく1片をつぶして加え、20分煮込む

⑪煮干しを加え、1分30秒くらい加熱する
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⑫ざるにキッチンペーパーをひき、スープを濾す
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⑬完成!


鶏脂の材料

鶏皮:好きなだけ(今回使う量だけならほぼいらない)
長ネギ:10cmくらい(ネギの青い部分は捨てるのは勿体無いので使います)

—-鶏脂の調理手順—-
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①鶏皮を鍋に並べ、弱火にかける
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②油が出てきたらそこにテキトウに切った長ネギを浸す
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③弱火でネギが焦げないように、また鶏皮の両面が加熱されるようにし、弱火で20~30分炒める
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④鶏皮、ネギを取り除き、油だけを抽出する
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⑤完成!!


スープの具の材料

豚肩ロース(好きな量):大体写真くらいの量
みりん:45ml
醤油:60ml
黒コショウ
(ホール):3粒 (ない場合は粉状ものを同じくらい振ればOKです)
長ネギ(青い部分):5㎝
長ネギ
(白い部分):5cm
海苔:5cm角3枚

—-スープの具の調理手順—-
①海苔は折り目をつけ5cm角くらいにちぎる

②長ネギの白い部分は、一番外側の層を割いて剥がし、その中の部分を包丁で写真くらいにカットする
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③みりん45mlを匂いを嗅ぎながら鍋で加熱し、アルコールのツンと来る感じがなくなったら火を止める
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④袋に醤油60ml、アルコールを飛ばし煮切ったみりん、長ネギの青い部分、ブラックペッパー3粒、豚肩ロースをいれる
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⑤袋の口を上にして水に沈め、袋の中に空気が入らないように口を縛る
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↑空気抜いてる

⑥炊飯器の許容量分くらいの水を鍋に入れ、また底に茶碗を沈め、更に肉とタレが入った袋を沈め、65℃くらいになるまで加熱する

⑦65℃くらいになったら、炊飯器を保温モードにし、内釜に温めたお湯を注ぐ
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⑧お湯に肉の入った袋を沈め、茶碗で浮かんでこないようにし、炊飯器の蓋をする
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⑨保温状態で4時間程度放置する
(肉の大きさによって適切な時間は変わります。必要以上に加熱しないことが目的なので、お湯が冷めないように気を付けながら肉を時々取り出し、切ったり刺したりで火が通っているか確認してみるといいです)
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⑩写真くらいに切り分ける
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⑪完成!!!


炒飯の材料

ご飯:0.5合
卵:1個
塩:0.8g
コショウ:0.2g
醤油:小さじ1/2
味の素:0.6g
油:小さじ4

—-炒飯の調理手順—-
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①塩:0.8g、コショウ:0.2gを計量し、卵:1個を軽く溶き、ご飯:0.5合を皿に広げておき、長ネギの白い部分をみじん切りにし、醤油:小さじ1/2とごま油:小さじ1/2を長ネギに垂らして軽くあえておく
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②ご飯を広げた皿を電子レンジにラップをせずにいれ、30秒ほど加熱し、水分を飛ばしておく
(炒飯をスープに浸たすため硬めに仕上げるためです。500Wとか600wくらいで良いと思います)
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③強火で鍋を空焼きし(中華鍋の場合。普通の鍋であれば空焼きの必要はないです)、煙が軽くでてきたら油:小さじ4を入れ馴染ませる
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④軽く油を加熱してから、溶き卵を油の溜まったところに一気に注ぐ
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⑤お玉でかくように混ぜ卵全体を半熟にしたら、すぐにご飯を投入する
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⑥半熟卵にご飯をお玉の背を押し付ける様にして、米粒を卵でコーティングする
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⑦お玉の背で軽く叩くようにご飯の塊をほぐしていく
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⑧ご飯全体がほぐれ、卵が固まるまでしっかり炒める

⑨塩:0.8gと白コショウ:0.2g、味の素:0.6gをまんべんなく振りかける
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⑩しっかり全体を混ぜ、醤油小さじ1/2を鍋肌から回しいれる
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⑪15秒くらい炒めたら火を止め皿に盛る

⑫完成!!!!
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仕上げの材料

ラーメンスープ(豚足煮干しベース):200ml
鶏脂:3g
 (写真くらい)
煮豚:3枚
海苔:3枚
切った長ネギ:5cm程度
炒飯:0.5合
塩:1.4g

—-仕上げの手順—-
①鶏脂:3gを皿にいれ、そこにスープを注ぎ溶かす
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②塩:1.4gを加え溶かす
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③海苔、煮豚を盛り付け、切った長ネギをスープに散らす
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④炒飯は別皿に盛り付けておく
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⑤炒飯をスプーンやれんげですくい、スープに軽く浸す
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⑥うまい!!!!!!

4. 感想

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  • ・とりあえず美味しい
  • ・少しスープに浸ける程度なので、硬めのご飯の触感が残っており、しっかりとコントラストがある
  • 煮豚の塩気が強かった。面倒ではあるが、加熱と味付けは別にすると食べやすそう
  • ・今回はタレを作っていないが、塩だけでも優しく味わい深いスープになった
  • 豚足の臭みは殆ど感じなかった

5.何が言いたかったか

思いのほか本格過ぎたと感じた方や、簡単すぎたと思った方がいらっしゃると思いますが、とりあえず時間はかかりましたね。

全ては面倒でも、どういう点がポイントで、何が省略してもいいのかなどを掴んで頂けていると幸いです。
何が言いたかったかというと、ラーメンスープの臭み取りは、とにかくアク取りはこまめに取り、また昆布や野菜も適度にいれた方が美味い!ということです。

熱が入ってしまい中々の長文になってしまいました……
最後まで読んでくださりありがとうございます。次の記事も是非読んでみて下さい!
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